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予算48,000円ッ!ウイグル&パキスタンぶらり一人旅 #2 なんで旅行者に勧誘するか?
ウルムチについた夜のこと。
食事がてら外で散歩をしていたら、
漢族の女に、
「旅行者か?」
といきなり声をかけられたことに始まる。
こちらがそれなりに中国語が喋れる所為もあってか、
なにか物凄く鼻息を荒らし、
自分の人生がある会社に入ったことで変わった!
とかなんぞ訳のわからん話が始まってしまった。
そして彼女はしきりに
「アンリーゴンスー、アンリーゴンスー。(安利公司)」
と言ってくる。
彼女の勤めている会社の名らしいが全く知らん。
しかし、彼女曰くアメリカの会社で且つ、
日本を始め世界各国にあるという。
どうにも馬鹿でかい会社との事。
でも悪い人ではなさそうだったので、
翌日の天池観光のあと会わないか?と言われホテルに呼ばれた。
こっちとしてはホテルに呼ぶくらいのものだから、
旅行者に飯の一つでも奢ってくれる親切な人なんだろうか
と思っていたが、
そんな期待は一瞬に阿呆なことだったと気がつくのには、
そう大した時間は要さなかった。
ただそのホテルはオフィスから近い、
というだけであって直ぐに彼女らのオフィスへ連れて行かれた。
代表という男が現れ、挨拶をしてきた。
その男から醸し出された雰囲気の胡散臭さといったらひどいものだった。
代表とやらは、なれた感じでおもむろに商品パンフを出し、
その会社の素晴らしさを滔々と語り始めた。
と、いかにも主張の仕方が中国っぽいやり方。
そのパンフをよくみたら英語でAmwayと書かれている…。
なんだ、その会社というのはアメリカ発のマルチのことだったのか。
全て分かったところで桜っぽいおばちゃん入場。
女はおばちゃんにこちらのことをベタ褒めし、
「この人は一人で旅をしている上に中国語も流暢なのよ」
などとやや耳障りの良いことをホイホイと語り始めた。
というかいくらマルチでもガイジンは引っ掛けれんでしょう。
それも旅行者を。。。
こっちの中国語だって母国語に対して100%の筈もないし。
おばちゃんはおばちゃんで「まーまーすごいわね」みたいな。。。
そして代表は続けて、
「うちの会社のネットワークで友達が友達になって何処へ行っても…」
とよくあるいかにもなマルチな詐術(?)で会話を敷衍してくる始末。
キリがない。
勿論全部会話は中国語。
そんな良い会社なら飯ぐらい奢れやとずーと思いながら、
「すっげー腹減った。」
とか
「今日は物凄く疲れた」
とか言ってみたが黙殺されてしまった。
中国のサービスは屑だっていったからかなぁ。。。
最後に「今日ココのソファ貸してくれ、宿ねえから」
っと言ってみた所。
普通にスルーされ近くのサウナに案内された。
まあ確かに中国のサウナは寝れるけどさぁ。
やはりアイツらは口だけでケチンボだった。
そもそも営業するなら営業経費くらい捻出してよ。。。
と、ありえない体験ではあったが二度とごめんだ。
屋台と、その周辺で出会っ気さくな回族のおっちゃんがいなければ、
全く救いようのない一日だった。
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TAKA
酒好きの旅人
唎酒師。 カメラを持った酔っぱらい。 3歳の頃の夢は旅人。 好き嫌いなしの健康優良児。 無類の猫好きでもある。