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航空券込ッ!予算25万円1ヶ月ヨーロッパ一人旅#8 タンタンのエルジェミュージアム
10月25日をもってサマータイムは終わり、
1時間余分に眠る事が出来た。
宿で簡単な食事をとっていると、
昨日の女の子が向かい側の席に腰を下ろした。
彼女は今日ドイツのケルンへ行く予定だという。
そういう事ならと9時頃に一緒に駅へ行く事になった。
自分は2009年6月2日に出来たエルジェミュージアムに行きたくて、
ルーヴェン行きのチケットを往復で買った。
ちょうど週末割引が適用し半額の5.6€で購入できた。
次の列車がもうすぐ出るので、
彼女とはそこで別れて一人列車に乗り込んだ。
そう綺麗でもない車内には、
人がポツリポツリと乗ったり降りたりで乗客は少なかった。
一時間程で着いたルーヴェンは大学街である。
祝日という事も手伝って、かなり閑散としており、
寂れた感じがどうしても拭えなかった。
街の至る所にあるその案内標識があったため
エルジェミュージアムにはそう迷うこともなくたどり着いた。
入口は50メートル程ある木製の橋の先だった。
ピカピカとした館内はさすが出来たてといった体で、
うら寂しかった町とは打って変わって賑わいを見せていた。
町の人を全て集めましたと言われても得心しそうだった。
入場料を支払うとおまけに缶バッチをくれた。
描かれていたのはタンタンではなく、
船長だったので何とも言えない気分にはなった。
作品は年代ごとに陳列されており、
そういえば我が国日本を代表する「のらくろ」
も同じ年代だなと思いながら淡々と廻った。
タンタンが世に出たのは1929年にベルギーの子ども新聞「プチ・ヴァンティエム」
に連載された冒険漫画が最初だったらしい。
面白かったのが、
円柱状の部屋一面ぐるりと並んだ各国のタンタン、
それも各言語でタイトルを男の子と女の子、
それぞれの声で読み上げるという仕掛け付き。
ちゃんと日本語もありました。
ちなみに英語だとティンティン(チンチン)。
見終わると尿意を禁じ得なかったのでトイレへ行くと、
ピクトグラムもまたタンタン風になっており面白く、
飽きさせない工夫が随所に散りばめられていた。
一階にはレストランとショップが併設されていた。
またうら寂しい町を抜けてブリュッセルに戻り、
王立美術館へ行こうとしたが開いていなかった。
適当にぶらついていると、コイツは運が良い。
なんと普段はすっぽんぽんのジュリアンくん(小便小僧)が、
衛兵のような衣装を着て、よそ行きの出立で、
立ち小便に興じているではないか。
さすが町の英雄。
やはりツワモノ。
関連記事:予算25万円1ヶ月ヨーロッパ一人旅#7 小便小僧と少女 英雄とユーモア
今度はグランプラスの方に向かうと、
なにか人だかりができている。
なるほどブリュッセルの英雄セクラースの像ではないか、
どうも触ると幸せになるらしくこぞって皆触っていた。
日本で言う完全に撫で仏だ。
特に目的らしい目的もなく、ちょうど小腹も減ったので、
ちょうど良い塩梅のレストランに入った。
簡単にと思い、ムール貝とビールを注文した。
これがなかなかに美味い。
すぐにぺろりと平らげてしまった。
不満を言うならビールのグラスが小さい事と、
しっかりとサービス料を徴収していた事。
ならば、御通しくらいは出せというのは、
ネコの額ほどの了見だろうか。
11.5€なので良心的といえば良心的。
しかし、店員さんたちはみんな気さくな連中で、
快く写真を撮らせてくれた。
早々に宿に引き上げ、
シャワーを浴びてから、
今回は山にも行かないし、
エベレストとは何ら関係ないにも関わらず
「神々の山嶺」の上巻を読了していた。
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TAKA
酒好きの旅人
唎酒師。 カメラを持った酔っぱらい。 3歳の頃の夢は旅人。 好き嫌いなしの健康優良児。 無類の猫好きでもある。