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航空券込ッ!予算25万円1ヶ月ヨーロッパ一人旅#12 ケルン大聖堂と待ち合わせ

朝5:45には起きていた。
昨晩買っておいたクロワッサンと、
ミックスヨーグルトを胃に流し込んでから駅へ向かった。
早く着きすぎて30分程待った後、
プラットフォームにIC(インターシティ)が現れた。
アムステルダムからケルンへ向かう車輌だ。

入り口近い席に腰を下ろして暫くすると、
オランダ人のおばさんが隣に腰を下ろした。
彼女は旦那の故郷のフランクフルトへ行くとの事。
そういえば終点はフランクフルトだったな。

定刻通り着いた列車は、
駅から出ると滔々と流れるライン川の対岸から、
大聖堂が見えていた。
通りすがりの女性に道を尋ね、
教えてもらった通り川を結ぶ鉄橋の方へ歩いて行った。
ケルン大聖堂は随分と立派なもので対岸からもその大きさが伺えた。

川と橋と大聖堂。

悪くない。

とりあえず荷を下ろしたく、
コインロッカーのような物を探していると、
駅で見つけた自動式のロッカーに放り込んだ。
ついでにトリアー行きのチケットをカウンターで購入した。
28.7€は些か高いと感じた。
(ドイツはネットで事前購入等でかなり料金が変動する。)

友人に連絡をするため公衆電話から電話をしたが出ない。
おまけに留守録の設定の所為でコインが吸い込まれていった。
釣りなんかも出ない。

仕方なしにまずは大聖堂を見学に行った。
外から見て立派だっただけに中に入れば天井も高く、
狭い協会だと閉塞感があるがそんなことは皆無だった。

それから、509段もある階段を登った。
バックパックがない分軽々と登れた。
尖塔部分に着くとそのあまりに多い落書きの量には驚いた。


どこぞの教会で日本人が落書きしたとの問題もあったので、
ザッと見て日本語を探してみたが、
特に見当たら無かったので少しだけホッとした。


しかしまあ何でここまでの規模の物をを建てたのか不思議である。
完成には632年という途方も無い年月を費やした。
1164年にミラノから東方の三博士の聖遺骨が送られた。
それを納める立派な聖堂を建てたい。

そんな思いで建てられ、自然聖地にもなったそうな。
実は現在のものは3代目で、初代が建造されたのが4世紀。
その後818年に2代目。上記の遺骨が納まり巡礼者が激増。
1248年4月30日に焼失。同じ年の8月15日に3代目が着工。
最終的に1880年に完成。

すごい執念を感じる。

下って広場に出てみると、
法輪功についてのキャンペーンがやっていた。
どこの国の者かを訪ねられ、
ご丁寧に日本語で書かれた記事のコピーを手渡してくれた。
内容は勿論中共の非道。
もし中国人だったらなんと言われた事だろうか。
中共が本当に臓器売買のドナーとして彼らを利用しているのか、
こんな異国の地でモヤモヤとさせてくるのはある意味流石だ。

大聖堂の中に改めて入るとちらほら日本人の団体もいた。
他には日本とドイツの学生同士のが交流みたくやっていて、
たまたま聞こえてきた日本人学生の質問が、
あまりに稚拙で少々残念に思えた。

2007年に嵌められたゲルハルト・リヒターのステンドグラス


内容は馬鹿馬鹿しすぎて忘れてしまった。
どうにもドイツの学生の方が大人っぽかった。
あまり自国の歴史や文化を知らない或は興味のない人は
フワフワとした印象を受けてしまうのは自分だけだろうか。

見学した後再び友人に電話をすると、
どうにか繋がって夕方落ち合うことになった。

安堵したので、そろそろ飯を食おうと、
駅構内でソーセージにジャガイモとビールで軽い昼食をとった。
うまい。

ビールは勿論ご当地のケルシュ。
幾らでも飲めたが我慢しておいた。

街をプラプラすると無印良品があったり、
本屋を覗けばきちんと日本の漫画コーナーがあったりで、
フランスまでは行かずとも随分と日本が流行っていた。

バーで、もうたっぷりと注がれたビールを飲み干してから、
一年半ぶりくらいに友人のセリッサに会った。

彼女はケルンの大学院に通っており、
何ぞ良くわからん研究をしていた。
案内されるがままにおすすめのカフェに入り。
アプ・フェルシトゥルーデルというリンゴのパイ包みと、
やっぱりビールを飲んだ。

時間がないのに随分とゆっくり話していると、
本当に時間が無くなっていた。
二人で走って駅に戻ると、
荷物を自動ロッカーから取り出し、
プラットフォームへ走った。
遅れたかと思ったが、
列車の出発が数分遅れていたらしく滑り込みで乗車出来た。
日本から簡単な土産があり、
渡そうとしたが乗車と同時くらいにドアが閉まってしまい、
列車は走り出してしまった。
食事もご馳走してもらったのに予定が合わず、
一時間ちょっとしか会えなかった。
ついこないだもこんな風に出発ぎりぎりで走ったな。


限られた時間と連絡手段での待ち合わせは、
会えるだけでも全くの奇跡というものだと、
列車のシートに深く腰を下ろしてそう思った。

TAKA

TAKA

酒好きの旅人

唎酒師。 カメラを持った酔っぱらい。 3歳の頃の夢は旅人。 好き嫌いなしの健康優良児。 無類の猫好きでもある。

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