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航空券込ッ!予算25万円1ヶ月ヨーロッパ一人旅#17 音楽の発電所Club Tresor
寒い寒いと思って、窓から外を覗き込むと、
白いものが遅遅と降っている。
雪だ。
粉雪でなく水分を含んだ霙に近いものであった。
積りはしないだろうが、とにかく寒い。
そんな冷える朝の朝食には、
熱い紅茶にたっぷりと蜂蜜を溶かして飲んだ。
うまい。
今日の朝食ビュッフェには生ハムも出たので、
サンドウィッチもちょっぴり豪華になった。
昼間はやる事もそうないので部屋に戻ると、
掃除のおばちゃんが廊下に居たのでしばらく会話を楽しんだ。
どうやらフィリピンから来た出稼ぎ労働者のようで、
まだ少しは憶えている自分の拙いタガログ語を使ってみた。
ちらちら披露するときちんと通じた。
なんだか嬉しい心持ちになる。
ユースホステルの近くに図書館があった。
アムステルダムのときみたく、
フリーでインターネットが出来るかも、
そう思い足を運んでみたが、そういった設備はなかった。
残念だ。
改めてアムステルダムの充実ぶりを実感するに至った。
特にやる事を見いだせないまま、寒空の下
ショッピングモールをプラプラしてみたりした。
スーパーでバナナビールとポップコーンを買い、
宿に戻って味わってみた。
ビールは美味いがポップコーンが余りにあまくてがっかり。
塩味を想像して買っただけに失敗した。
海外ではよくあることだ。
夕方同室の日本人が帰って来たので、
美大卒でベルリンで留学の準備をしている人だ。
良かったら今晩クラブに行かないか、
とお誘いしてみた。
場所はクラブトレゾア。
行こうか。
行こう。
と、そういうことになった。
取りあえず腹ごしらえとして、
宿の夕食(ビュッフェ)を二人で食べた。
デザートのムースが美味しかったが、
如何にもドイツといったメニューは無かった。
時間はあったのでゆっくりと話しをして、
旅の醍醐味でもある本の物々交換をすることに。
旅はこれが楽しい。
知らないものに触れられる。
自分の『ヴィヨンの妻』と、
相手の『ヴェネツィアの宿』を交換した。
本のタイトルでなかったらもの凄い物を交換しているな、
と、くだらないことを考えている間に、
良い時間になってきた。
23時半に宿を出てUバーンで向かった。
クラブ・トレゾアはかつての発電所をそのまま利用しており、
2本の煙突がそびえ立っている。
内部もいかにも発電所と言った感じで、
色んなフロアがあり結構充実している。
各階で流れる音楽も勿論違い、一番下の階が一番ハードだった。
また入場料も5€と安く。
かなり良心的である。
音楽と、その雰囲気を楽しみ、
外に出たのは朝2時半ごろだった。
歩いて帰ったので着いたのは4時になってしまった。
夜のブランデンブルク門は、妖しく緑色に光っていた。
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TAKA
酒好きの旅人
唎酒師。 カメラを持った酔っぱらい。 3歳の頃の夢は旅人。 好き嫌いなしの健康優良児。 無類の猫好きでもある。