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航空券込ッ!予算25万円1ヶ月ヨーロッパ一人旅#28 オーストリアのウィーン
リュブリャナから出た列車は
6時間ほど掛けて22時少し前にヴィエナに着いた。
(ウィーンは実は日本語なので誰にも通じない。独語ではBMWもベーエムヴェーです。)
あたりはもうすっかり真っ暗だった。
Uバーン(ドイツ語圏での地下鉄の意)で
目的のユースホステルの最寄り駅へ向かった。
乗った矢先に私服警官が現れた。
手前の客から順に乗車券所持の有無を確認し始めた。
するとちょっと周りから浮いている風の
ツーリストと思われる2人の若い女性のところで止まった。
無賃乗車だった。
単にルールを知らないだけだったのかもしれないが、
罰金は確か40€じゃなかったかしらん。
日本と違って乗り越し精算のないヨーロッパ。
怖い怖い。
駅についてからは歩いてホステルへ向かった。
しかし歩けども歩けども全然見当たらない。
詳細な地図も持っていなかった為にかなり迷った。
体調が悪いさなか寒空のもとで
大荷物を担いで動き回るというのは、
ちょっと気の利かない冗談であった。
それでもなんとか辿り着き、
ホステルがつぶれていない事に胸を撫で下ろした。
会員価格で一泊16.5€の宿泊費を三日分カードで支払い、
鍵を受け取ると早々に部屋へ向かった。
部屋を確認して、扉を開けると先客が居た。
モスクワから来たというオヤジがいた。
非常に疲弊していたので日本のやくざがどうだとか、
話しかけられたのには非常に気が滅入った。
オヤジには申し訳なかったが、
構う余裕もなく早々と寝入ってしまった
翌朝目を醒ますと体調が恢復していないことがわかった。
今までで一番怠い。
ピークだ。
それでも食欲はあったので無料の朝食を食べに階下の食堂に行った。
あれだけ充実したドイツユースだったため
お隣のオーストリアもさぞ充実しているであろうと期待してはみたが、
案外シンプルで良くも悪くも普通だった。
紅茶がおいてあったのでミルクティーにして、
たっぷりと水分を吸収した後、
再び部屋に戻りベッドで横になった。
9時を廻ってからやおら立ち上がり、シャワーを浴びて
13時頃にようやく外に出ることができた。
すぐ帰る筈が結構プラプラして帰りに美術館にまで入った。
ムンクやクリムトの作品を一瞥して戻り、
このまま帰るのも癪だったので、
レストランに入りビールとプレートを一つずつ注文した。
はっきり言って不味かった。
グヤーシュのような料理でメインの肉自体はまあ良かったが、
全体のバランスが最低で食べられた物ではなかった。
体調の悪さも手伝ってトイレで吐いてしまった。
すっきりした。
ふらふらとした足取りでホステルまで帰り、
草臥れた身体をベッドに預けた。
しかし休みたい気持ちとは裏腹に、
そうすんなりとは寝付けない夜だった。
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TAKA
酒好きの旅人
唎酒師。 カメラを持った酔っぱらい。 3歳の頃の夢は旅人。 好き嫌いなしの健康優良児。 無類の猫好きでもある。