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予算48,000円ッ!ウイグル&パキスタンぶらり一人旅#24 地獄の中国越境、君は刻の涙を見る…

いよいよ中国へふたたび戻る国境越えだ。
まずパキスタンへ出国したときと違うところで車が停まったのでおかしいなと思った。
建物にはイミグレーションと明記されており、
出入国で場所が違うとだけ思っていた。
まえまえから中国の入国審査は厳しいと、
情報を掴んでいたので覚悟して臨んだ。

まず荷物を全てひっくり返されボディーチェック(かなり力強く)を受け、
一切合切、洗いざらい入念な荷物チェック。
蓋の付いたものは全て開けられ、
撮った写真(メモリーカードやPCの中も!)は全てチェック。
おまけに小説などの書籍、日記帳に至るまですべてをチェック。
かなり執拗にされたがこんなもんかぁと逆に気が抜けて終えたが、
これは終わりではなく始まりだった。
しばらく車を走らせたところで、
入国したときの建物まで来た。
するとその手前の屋外で再びチェック。
さっきのチェックは何だったのか?
一緒だった日本人はお土産で買った石鹸を
これは何かと問われ、
英語も何もあまり通じてないようで、中国語で助けようと、
「香皂xiangzao(石鹸)」と言う間もなく、
五寸釘のような物で穴をあけられていた。(それもど真ん中!)
土産を台無しにされ涙目になる旅行者を忘れはしない。
こちらはこちらで関係なさそうな物の臭いを嗅がれる。
服やカメラまでも!やっと終わったかと思えば、
今度はポータブルHDDを「こちらで預かって検査したい。」と申し出てきた。
勿論嫌だったのでごめん被ると伝えると。
上官らしい男によろしく相談している。
面倒そうなので「じゃあいいです、見てください。」というと、
今度はまたさっき嫌だと言って今になってOK出したゾ、
怪しいゾみたいな事を話し合っている。
なめとる。

ちなみにこの時、反中国共産党なものが有ると何日も国境で勾留され足止めを喰らう。
そういう日本人の方にも会っていた。例えば、チベットに関するもの。
フリーチベットだとかチベットの国旗だとかは、PCや携帯にでも入っていたら即アウト。
都合の悪いものは全てシャットアウトする国。
事故を起こした列車は隠蔽で埋められる国。
肉まんをダンボールで作る国。
怖い怖い。

それでいよいよスタンプを押してくれるのかなと、
出国したときと同じ建物に通されたので安堵したのも束の間、
またもや荷物チェックが始まった…
10m手前でやったばかりなんですが…といったって問答無用。
その後、遂に遂にスタンプを押してくれ、安堵感が広がりを見せようとした矢先、
「やっべ、押し間違えた。」と中国語で言ったのが聞こえた。
上官に相談しに行って、ちょっと待ってくれとぎこちのない英語で言う。
何やら商務用か何かと間違えたよう。パスポート1ページ無駄にしやがって!
ようやく入国できると思ったら今度は別室に連れて行かれ、
問答無用のレントゲンッ!!
どこまでしつこいのか中国。
それを済ますとHDDを持ってきてサインをし、やっとこさ返してくれた。

それで建物からさっさと出ようとしたらだめ押しで機械による金属探知。
お前ら今までの検査は何だったんだよ!
しかももう入国許可のスタンプもあるんですけど!

と移動は快適だったのに中国の所為でヘトヘトになってしまった。

もう嫌だこの国。

しかし運良くなのか、うまいこと国境の町タシュクルガンには滞在せずに済み、そのままバスでこの日のうちに294km先にあるカシュガルまで行けた。つまり一日で560km移動した訳だ。

因にフンジュラーブ峠は標高4730m。

帰りのカラクリ湖はちょっと視界が悪かった。

TAKA

TAKA

酒好きの旅人

唎酒師。 カメラを持った酔っぱらい。 3歳の頃の夢は旅人。 好き嫌いなしの健康優良児。 無類の猫好きでもある。

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